お節と食育
姉ちゃんへ
「壱岐もの屋」おせちの注文ありがとう。
おせちは全て手作りだよ。
全部親父さんやサッチンが素材を見て選び、魚鶏里の各プロフェッショナルのおばちゃん方が作り上げるよ。丹念に愛情を込めて作り上げます。
写真みてよ。

これはおせちじゃないんだけど、ひじきの煮付けをおばちゃんが作ってるとこ。
箸やおたまを使うとひじきや野菜が壊れて煮くずれしやすいからって、50人分はあろうひじきの煮付けが入った鍋を持ち上げて跳ねさせて混ぜてるんだよ。
このおばちゃん70才過ぎてるんだよ。
でも漁師さんの旦那さんもっててとてもパワフル。
そして旦那さんのことが大好きでいつもノロケてる。
素敵なおばちゃんです。
食べる人の喜ぶ顔を思い、その人の健康を考えて
1つ1つ、思いやりで作っています。
どれも皆恐ろしく手間暇かかってたりする。
今年はakkoもそのおせち作りに参加させてもらいます。
思うに、お節は正月に台所休めのためのおせちという風にだけ
考えないで、その年の始まりに、丹念に愛情込めてお母さんが
作った物を食べるという習わしがいいのではないかなと。
壱岐に来て思うに、郷土料理とは普通にある素材を丹念に
愛情込めて美味しく作り上げるモノ。
そんな気がするよ。
その人の健康と幸せを思いながらね。
それを普通に、当たり前に食べるってことが大切なんだなと。
お母さんが愛情込めて作ったモノを子供達が普通に食べて、
大きくなって、巣立った時、都会の食べ物が不味いと気付く。
娘だったら「お母さんのあの煮付けは一体何だったのだろう」と
またお母さんの元に戻ってくるよ。
その時に「あぁ、あれ?肉切ってレトルトと炒めただけよ。」ってより
素材の選び方から野菜の切り方から作り上げる全課程まで伝えることができたら、自分はなんて大事に健康に育てられたんだろうって、きっと感動するよ。
息子だったらお母さんの味とお母さんの思いを探し求めて、外食したり中食したり、んでも結局実家に帰ってお母さんのご飯を食べに戻る気がするよ。
姉ちゃんにもそんな伝統的な料理を1つで良いから作って子供達に伝えて欲しいと思います。
毎日の都会の晩ご飯もご苦労なことなのだけど、何か1つでいい、手が込みすぎてる伝統料理を作ってみてはどうでしょうか。
akkoが東京に帰ってきたら教えてあげるからね。
そうして食べることの大切さと大事に育てられてきた感謝の心を
ちびっ子達が大きくなって感じたら、
きっともっともっと他人に対しても優しくなる気がするよ。
日本中の家庭がそうできたら、理不尽な犯罪なんて起こらない気がするよ。
おせちを作りながら食育ってそういうものな気がしました。
焦ってアナウンスしたり押しつけるモノではなく、
体と心に根付くもの。
それが食育なのかもと今は思っています。
だからakkoが東京でやるお店も本物の美味しいモノを
普通に食べてもらえるお店にしたいと思います。
高級素材でも流行のオシャレもなくていいから
毎日当たり前に食べてもらう。
恩着せがましく、これが高級でプレミアもんだぜーって店にしない。
そう決めました。
日時: 2005年12月22日 17:28
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