島ぐらし郷土料理紀行

長崎の離島「壱岐」に郷土料理修行してきました。今は東京と島を行ったり来たりしつつ、東京の人に郷土料理を通して壱岐を知ってもらおう活動中。 職人堅気な渋い親父さん、チャキチャキの女将さん、東京から島に嫁いだ若女将と、東京っ娘akk^o^の活き物語りです。毎日いろんな旨い物や人々との出会いと発見があります。

グルメお取寄せ - 壱岐もの屋

料理人として

今日は東京での修業先「坐唯杏」店長と酢味噌(ぬた)についてあれやこれやお話ししていました。毎月akk^o^が開催している【壱岐料理会】のメニュー相談も兼ねて。

店長のニンニク葉酢味噌があまりにも美味しかったものだから。

店長「壱岐ならではのハーブを酢味噌とマッチングさせるのがいいのじゃないか。
してカルパッチョとかに。」

akko「良かっつですね!鯛のカルパッチョを和風にやるですね!」と答えたら店長顔を曇らす。

店長「お前の、その単純な発想は止めろ。良い素材はそのままの味わいが一番宜し。
壱岐の親父が最高の鯛をお前に送ってきてるのに、それを毎度【壱岐の会】で
刺身じゃ良くないと、あれやこれや弄くり回すのはクソだ。

日が経って刺身として納得できなくなったり身質が納得できなかったら昆布〆、
カルパッチョと、その目の前にある素材が一番美味しくなれる料理をお前は
考えるべきだ。

どうしてもカルパッチョやりたかったら、鯛やヒラメじゃなく、ランクが落ちる魚で
手間暇かける意味合いでカルパッチョやれ。」

「料理研究家とか称して、あれやこれや素材をこねくり回したり、色んなものを
ごった混ぜにして素材自体を殺すやからが多い。それは、変化を求めるあまり
素材の本質を軽んじているに他ならない。そんなのは「クソ」だ。

お前は「クソ」になるな。そんな頭使うより、まず腕を磨け。お前は食い意地が
幸いして包丁の腕は上達が早いから地道にやれ。」

「壱岐の親父がなんの為にお前に毎日旨い魚を食べさせていたのか、それを
理解するように。わかるな?それは素材の味の記憶だ。
基本は、いつも、そこだ。」


ふぅ。。。

そういえば壱岐を出る最後の夜、お父さんが言ってたっけ。。。

「これから東京に行って、ただただ忙しかったり単調な仕事しかできないこともあるかもしれない。それでも「こなす」精神でやってはいけない。常にお客様の喜ぶ顔を想像して包丁を握りなさい。」

「料理人として、命あったものを食べるのだから、その「生きもの」を最後まで食べてあげなさい。おいしく食べれるようにしてあげなさい。そして最後まで使ってあげなさい。

そしてそこにも命があったということを知るように。命あるものを食べて自分も生きているんだと知るように。その命に感謝するように。それが自然に対する礼儀。」

今、まるで時間がなくて追い立てられるように魚をさばいて、でも時間が追いつかなくて先輩にプレッシャーをかけられつつがむしゃらになっていつも店長に怒られてるもんな。。。

これじゃぁいけないね。。。

ふっと、空を見上げたよ。
お父さん、女将、どうしてるかな。。。
akkoの思いを流れ星に壱岐へ届けて欲しいよ。

でも池袋はネオンで、今日も星が見えない。
今、ここにあるのは壱岐の舌の記憶だけ。

それで、東京の人に壱岐の素晴らしさを知ってもらいたいなんてがむしゃらになっているよ。
思いも腕も遠いね。

日時: 2006年12月21日 02:04

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