島ぐらし郷土料理紀行

長崎の離島「壱岐」に郷土料理修行してきました。今は東京と島を行ったり来たりしつつ、東京の人に郷土料理を通して壱岐を知ってもらおう活動中。 職人堅気な渋い親父さん、チャキチャキの女将さん、東京から島に嫁いだ若女将と、東京っ娘akk^o^の活き物語りです。毎日いろんな旨い物や人々との出会いと発見があります。

グルメお取寄せ - 壱岐もの屋

不思議な郷愁

刺身のケン(ツマ)というと大根やシソ、村芽や赤芽だったり海草だったりが殆どですが、皆さん「防風(ぼうふう)」もご存じですか。

「防風」は特殊な香りとほのかな辛味があり、ちょっとした料理屋さんなんかでは何気なく刺身の横に居たりします。

形は双葉のような形をして、 葉の縁が多少ギザギザしています。 茎の部分は紫色をして、そこを針などで縦に裂いて冷水に放つと、裂いた部分からくるくるっと丸まり錨(いかり)の形になります。その躍動感が刺身をより美味しくフレッシュに引き立てるのです。

百貨店の薬味コーナーにたまにこの「防風」が売ってあり、私はこれを見るといつも壱岐を思い出してしまいます。防風が自生しているのもを「浜防風」といい、壱岐にはこの浜防風がいます。

壱岐でツワ摘みにいき、浜防風の生息している海岸を歩いたものです。人の滅多に来ない砂地の岩岸で、風で砂をサワサワ流して、静かにゆるゆる玄界灘を眺めているような。そんな姿です。

そこには時間という概念がなく、浜防風はいつまでも海の日々を、コンサート席にゆったり腰をおろした様子で眺め聴いているのです。


でも、壱岐の浜防風は今絶滅の危機に瀕していて許可の得た人しか採取できないことになっています。出回っているものの殆どが栽培ものです。

東京では食べられるのに壱岐では食べることの無い、なんとも不思議なものなのです。

パッケージされた防風を手に取ると、壱岐で浜防風と一緒に腰を下ろして玄界灘の奏でを聴いたあの時を思い出します。今日のような4月に差し掛かるあたたかいよく晴れた日でした。

壱岐もんを食べたことないのに壱岐が恋しくなる。
不思議な郷愁感に見舞われるのです。

防風.jpg
実際は砂にもっと埋まっていて殆ど目立たない植物です。根が砂に深く入りこみ、玄界灘で生きる強靭さを感じます。


日時: 2007年03月28日 12:04

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コメント

防風って、刺身を美味しくする名脇役だけでなく、漢方にも活用されているようです。
昔の人はスゴイです。

http://www.e-yakusou.com/yakusou/knpo503.htm

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